Q & A

マンションの大規模修繕は頻繁にあるものではありません。
いざ検討段階になって管理会社様から、専門用語で話をされてよく分からないという方も少なくありません。
ここでは、大規模修繕の不安を少しでも解消していただけるようQ&Aを掲載します。
 
  • 建築基準法第8条では、建物の維持保全が明文化されており、更に特殊建築物の場合だと、新築及び直近の外壁改修から10年で全外壁の全面打診調査が義務付けられております。
  • 建物の修繕というのは、社会的責任であり、所有者様と我々施工業者とで考えていく問題であると認識しております。
 
  • よく頂くご質問です。
  • 例えば雨漏りの修理の場合に、目でみてヒビ割れが発見できたとしましょう。雨漏りしてる部屋から一番近いヒビ割れから雨水が侵入したと考えてしまいますが、一概にそうと言えないのです。ですので、漏水しているであろうところと、今後不具合が発生しそうなところもできるだけ、一度に修繕することをご提案しております。
 
  • 分譲マンションの長期修繕計画では、12年で予定されていると思いますが、あくまでも予定ですので必ずしもそのとおり実施したほうが良いわけではありません。実際に建物の劣化がどの程度進行しているのか現地状況を確認し、すぐ修繕しなければならない工事と、先延ばしできる工事の見定めをさせていただいております。
 
  • まずはその会社が大規模修繕工事を行っている会社なのかということを確認する必要がございます。工事会社には、様々な種類がございます。名前だけは聞いたことがある所謂スーパーゼネコンや住宅メーカー、また近所にある○○工務店など所謂大工さんが在籍しているような会社は大規模修繕工事は施工しないことがほとんどです。大規模修繕工事を施工する建設会社は同じように見えてお蕎麦屋さんとラーメン屋さんぐらい大きく違います。インターネットで会社のホームページなどを見てどんな工事を得意としている会社なのか調べてみることがひとつです。
  • 次に大規模修繕工事をおこなっているということが分かったら、更に詳しく見定めていきます。施工業者の選定には様々な判断基準があるかと思います。会社の規模や実績であったり、担当者の知識が豊富であったり、見積金額が他社と比較して安価であったり、また会社の所在地が現場となるマンションに近くフットワークが軽いというのもございます。全ての条件があてはまれば文句もないかと思いますが、完璧な業者を探すのは難しいとは思いますし、工事の契約前の段階では中々分からないことも多々あります。
  • ここからは、皆様にとって何を一番に据えて工事を依頼したいかということが大事だと思います。それぞれ様々な事情や価値観があると思いますので、皆様にとって何を一番に据えて工事を依頼したいかということが大事だと思います。それぞれ様々な事情や価値観があるかと思います。会社の信頼性を買うのか、予算内に納めてくれることなのか、自分たちの希望した工期でやってくれるのかなどです。
  • もちろん分譲マンションであるなら理事会や総会の承認を経て決定するというのは大前提であります。
 
  • 一般的に数社から見積書を請求されるかと思いますが、見積条件を同じにするのが宜しいかと思います。建築の見積というのは工事内容ごとに施工数量を算出し、それに施工単価を掛けて算出された工事金額の積み重ねで出来上がっております。施工数量は主にマンションで保管されている設計図を調べて算出するのですが、業者によって数字にバラつきがでます。また工法(工事のやり方)や使用材料のグレードなども見積金額に大きく影響します。
  • 大規模修繕の設計業務(有償対応)を施工業者や建物管理会社に依頼し、仕様書(施工数量や工法などの詳細資料)を作成してもらい、その資料を各業者に渡して見積してもらうやり方が一般的です。まずは1社から見積を取得し、それをコピーし更にマジックなどで金額を消去したものを他業者に渡して見積もりを作成してもらうというもの一つの依頼方法です。
 
  • 大規模修繕工事の見積書は十数ページ以上になります。また記載している用語がほぼ専門用語なので、建築にゆかりのない方は見ても良く分からないと思います。業者と対面して見積内容の説明をしてもらうことと、数社から見積を取得して見積内容を比較することが重要になります。
 
  • 大規模修繕工事は建物の様々な部位の修繕を一度に全部直す工事です。
  • イメージ的には修繕内容が№1~№10まであるとしたら、№8までを今回実施して№9と№10は時期をずらして実施するということも可能です。こうすることで予算内にその時に実施する工事費用納める事ができ、時期をずらした工事はまた積立金が蓄えられた際に実施すればよいのです。
  • ただし建物の外壁を直す場合は、外壁に関連する修繕は一度に実施したほうが費用面で優位になったり、それぞれの工事が関連しているため同時に直すことが望ましい場合もございます。
  • その際には綿密に建物を点検し修繕箇所のそれぞれの状態を把握し、且つ優先順位をつけて先行する工事と見送る工事を的確に判断しなければなりません。
 
  • ございます。
  • 主に下地補修工事という工事項目になるのですが、これは建物に入ったひび割れや、コンクリートの浮き部分を修繕するという工事になります。見積では、ひび割れの長さや浮きの箇所に工事単価を乗じて金額を算出しておりますが、その修繕部位は建物の外壁部分などの高所になるので、見積時では調べようがなく(正確には可能だが、そのために外壁にゴンドラを設置して調べるなど大きな費用がかかる)正確な施工数量は工事を開始しなければ分かりません。
  • 見積もりでは費用を掛けない方法での調査で想定した施工数量で工事金額を算出するのですが、これと実際の状態で差異が生じます。
 
  • 日本には四季があり、様々な自然現象がございます。春は温暖で過ごしやすいですが、6月には梅雨時期となります。梅雨を過ぎれば年間を通じて最も気温が上がる夏がやってきて、同時に台風が頻発する時期でもあります。また秋になり気温が少し下がってきても、まだ台風がくすぶっております。その後は更に気温が下がって行き冬となり、雪が降る幻想的な季節がやってきます。
  • また天候が年間を通して最も安定する春時期は、建設業界でもっとも仕事が集中する時期でもあります。そのため人員の確保が困難であったりといった弊害もございます。
  • 大規模修繕工事は屋外作業ですので天候に左右されますが、工事期間は2ヶ月以上となりますので、日本四季や諸事情を当て嵌めてみると最適な時期というのはないのかもしれません。
 
  • 東京オリンピック前は、会場設営工事や関連事業などで建設バブルのため工事費が高いのでないかということをウワサとして聞くことがございますが、業界の中から見た正直なことを言わせて頂ければあまり関係はないように思います。
  • 東京オリンピックで影響がでるのは、その建築を請け負っている大手ゼネコンやその関連業者が多く、私ども大規模修繕工事を専門で請け負っている会社は、人員の確保が難しかったり、資材が高騰したりといった影響はあまりございません。
 
  • 基本的には、住人様や関係者に影響がでないようにさせて頂きますが、物理的に足場が設置されたり作業員が出入りしたりとなりますので様々な不都合が生じてしまいます。
  • 一番影響がでるのが、バルコニーでの洗濯物干しです。お子さんがいらっしゃるご家庭は毎日選択機を回している方もいらっしゃると思います。
  • 大規模修繕工事では、バルコニーの天井や床の塗替え作業を行います。洗濯物を干していたら汚してしましいますので、洗濯機を回すことはもちろんOKですが、作業中はバルコニーでの洗濯物干しをご遠慮して頂きます。しかし常時で洗濯物干しができないのではなく工事の方も常時バルコニーで作業しているわけではありませんので、バルコニー作業がない日などは可能です。また日曜・祝日などの工事が休みの時ももちろん可能であります。
 
  • 塗料には水性塗料と溶剤塗料があり、溶剤塗料を希釈(塗料を塗りやすくするために薄めて粘度を調整すること)します。使用材料の中にはシンナー臭がするような塗料もございます。
  • 分かりやすくたとえますと油性マジックのマッキ―は手についたら水で洗っても中々落ちませんよね?この水では落ちない強固な耐久性が特定の部位の修繕箇所に必要なのです。これが大規模修繕工事では主にバルコニーの床面などに使用する防水塗料がこれにあたります。
  • 所謂シックハウス症候群のような症状が発症する場合もございます。また犬、猫などのペット類も人間と同様の反応が出る場合もございます。
  • もしそのような場合臭気に弱い体質であると事前にお分かりの方は、工事の開始がきまったら申し出て頂ければと思います。そのような場合はその作業の詳細な日程を直接ご相談させて頂いたりなど対策を講じます。
 
  • 工事が完了したら工事の実施内容を記録した報告書をお渡ししますが、それと併せて工事保証書をお渡し致します。
  • 保証内容は保証期間内に不具合(塗装の剥がれなど)が発生した場合は、定められた年数以内は無償で補修工事を行いますという趣旨の内容となっております。
  • 但し地震等の自然災害や、工事後に改良したことに原因のある劣化の場合(外壁に看板等の後付の設備を設置した場合など)は対象外となりますのでご承知おきください。